イヤイヤ期マニュアル|こうやって対処しよう!イライラしないコツも
公開日:2021-09-27
| 更新日:2022-05-18
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「イヤイヤ期がひどくて疲れる」
「どう対応すればいいの…」
子どものイヤイヤに困っているママ・パパのために、「イヤイヤ期マニュアル」をまとめました。
年齢別・行動別の対処法や、イライラしないための考え方もご紹介します。
イヤイヤ期はなぜ起こる?
子どものイヤイヤ期の原因は、
- 自我の芽生え
- 脳の前頭前野の機能が未発達
- 未熟な言語運用能力
などが考えられます。
イヤイヤ期は、自我が芽生え、自分で考えられるようになってきたという成長の証です。しかし、この時期の子どもは、他の人に自分のやりたいことをまだ上手に伝えることができません。
体、頭、心は未熟なので、「考えがうまくまとまらない」、「思っている通りに体が動かない」など、大人のようにできないことも多いです。
その葛藤が、「イヤイヤ」として出てしまうと考えられています。
イヤイヤ期の子どもが抱える葛藤
イヤイヤ期の子どもは、ただ何かをやりたいだけではなく、「上手くやりたい」、「大人と同じようにやりたい」と思っています。しかし、やってみると全く思い通りにできず、そこに葛藤が生まれます。
「同じようにやりたい」、「もっとできるはず」という思いが育成されている成長過程の一環なのです。
イヤイヤ期を通して“子どもが伝えたいこと”
この時期の「いや!」「じぶんで!」といった言葉は、
- 自分でできる
- 自分ならうまくできる
- できるから見て欲しい
という思いから発せられるものと考えられます。
時間がある時は、できるだけ見守ってあげましょう。
そこで、「できた!」という思いは、自信につながりお子さんの成長に役立つことでしょう。
イヤイヤ期はいつからいつまで?
一般的に、イヤイヤ期は1歳の終わり頃から3歳頃まで続くと言われています。
数ヶ月のうちに終わる場合もあれば、1年以上続くこともあり、期間は子どもによって差があります。
イヤイヤ期が長引いてしまうケース
「自分の思いが認められない」、やりたいことをやらせてもらえずに「達成感を得られていない」状態が続くと、不満が募り、イヤイヤ期が長引くことがあります。
イヤイヤ期を長引かせないために“親ができること”
「いや!」となっているとき、どうしたのか、何がしたいのかを根気よく聞き出して、実際にやらせてあげましょう。
しかし、ママやパパにも仕事があり、全ての「いや!」に付き合っている時間がないときもありますよね。そんな時は、朝一の「いや!」は聞いてあげる時間を作るなど、大人がルールを決めておくとよいでしょう。
朝の「いや!」をクリアしておくと、お子さんの満足度が上がり、その後の行動がスムーズになることが多いです。
また、平日は一つしか付き合ってあげられなくとも、休日は全部に付き合うなど、できる限りイヤイヤ期には付き合ってあげてください。思っていることが伝わった、やらせてもらったという記憶は、お子さんが自分自身に自信を持ち、次のステップに向かう大きな力となるでしょう。
そうはいっても、ママやパパも交代で付き合うなど、息抜きをして楽しく子育てをできるように工夫してくださいね。
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【年齢別】イヤイヤ期の対処法

イヤイヤ期の対応方法は、子どもの年齢や成長に応じて変えていく必要があります。以下、年齢ごとにイヤイヤ期の特徴や対処法を紹介します。
1歳頃
1歳のイヤイヤ期は、子どもの自我が目覚めてきた状態と考えられます。「物を渡さない」「人にあげない」という態度や、「作っているものを壊す」(積み木やブロックなど)といった行動が特徴的です。
イヤイヤしたときの対応のコツ
自我の目覚めにより、やりたいことができてきます。しかし、それが悪いこと、良いことの区別はつきません。人の物やお友達の物を壊してしまうなどのリスクがある場合は、目を離さないようにしましょう。
おもちゃを取ってしまった、返さないなどのトラブルは、その都度、目の前でどうしてダメなのかを伝えるようにしましょう。
まだ言葉は分からないこともありますが、やってはいけないことをした時のママやパパの顔を覚えて、分別をつけるのに役立ちます。ダメであることをしっかりと態度で示してください。
2歳頃
2歳のイヤイヤは、子どもの体と心が大きく育ち、できることが増えているからこそ起きます。「靴は自分で履きたい」、「物は自分で持ちたい」などのやりたいことを譲れないという態度が見られます。
体は大きくなってきたのに言葉が追いつかず、他者に思いが伝わらないという歯痒さから、手が出たり、道に転がって大泣きしたりすることが増えてきます。
まだ言葉が足りないので、手が出て喧嘩になってしまうことも多いです。
イヤイヤしたときの対応のコツ
まだ半分赤ちゃんのような時期なので、泣き始めると我を忘れてしまいます。ママやパパは、お水や飲み物を飲ませて、まずは落ち着かせましょう。
落ち着いたら、話を聞いてやりたいことのサポートをして、達成感を持たせてあげましょう。対応には時間がかかることも多いと思います。時間に余裕を持って、根気よく付き合ってあげてください。
3歳頃
3歳頃は、できることが増えているからこそ、大人から見たら「危険、危ない」という理由で「やってはいけない」と言われる機会も増えてきます。そうして不満が募ることで、イヤイヤが発生するということが多くあります。
年下の子に譲れないという態度や、言うことを全く聞かないなど、反抗的に見える態度をとることも多いです。
イヤイヤしたときの対応のコツ
他者から言われていることが分かるようになっているので、「ダメ!」と禁止するだけでなく、ダメな理由をしっかり話すようにしましょう。
また、自分よりも小さな子がそばにいる場合、その子ばかりが優先されているように感じる時期です。小さい子を優先させた後は、3歳児だけの時間を取ってあげるようにしましょう。
言ってはいけない「NGの言葉」
イヤイヤ期の子どもに対する言葉がけの中で気をつけたいのは、「理由を伝えずに命令形の言葉だけを発する」ということです。
具体的には、
- 「ダメ!」「やっちゃダメ!」(理由を言わずに)
- 「もう大きいから我慢しなさい」
- 「お兄ちゃん(お姉ちゃん)になったから我慢しなさい」
といった言い方には気をつけましょう。
こう言い方を変えよう!NG例の添削
「ダメ!」「やっちゃダメ!」は以下のように言い換えるとよいでしょう。
- 怪我しちゃうからやめようね
- 人を怪我させちゃうかもしれないから、やめようね
「もう大きいから / お兄ちゃん(お姉ちゃん)になったから、我慢しなさい)」は、状況に応じて以下のように言い換えるのがおすすめです。
- お菓子は一日一つと約束したよね
- もう寝る時間だから、また明日にしようね
頭ごなしに「命令」するのではなく、理由をしっかりと説明してあげることを心がけましょう。
もしNG対応をしてしまったときは…
まずは、怒りすぎたことや間違っていた対応を子どもに謝りましょう。その後に、どうしてダメだったのか理由を説明して、次からはこうしようと親子で決めるようにするとよいでしょう。
【行動別】イヤイヤ期“困った行動”の対応方法
「着替えを拒否する」、「ご飯を食べない」など、イヤイヤ期に見られる行動別の接し方を紹介します。
着替えを拒否するとき
着替えを拒否するという行動には、「着替えて行く場所(幼稚園、保育園など)が嫌だ」、「裸になりたくない」などの気持ちが隠れていることがあります。
親の対応としては、
- 行く先での楽しいことを想像して話す
- 着替えてくれるところ(ズボン、靴下など)から、一つずつ着替えさせる
- ゲーム感覚で歌を歌いながら促す
などを試してみると良いでしょう。
ご飯を食べないとき
子どもがご飯を食べないときは、
- お腹が空いていない
- 疲れている
- 食べたいものではない
といった可能性があります。
このようなときは、
- いつまでも食べさせないで、時間を決めてご飯は下げる
- いつもご飯があるものではないと覚えさせる
といったことを心がけてください。
疲れや体調不良がある場合は、無理せずに食べられるものだけ食べさせて早めに寝かせましょう。
このほか、食卓で楽しい雰囲気を作ってみたり、キャラクターのおかずを添えてみることも効果的です。
物を投げるとき
子どもが物を投げるときは、投げるのが面白い、悪いことだとは思っていないといった理由が考えられます。
この時期は、「投げてはダメ」と伝えても、投げグセが治らないというのはよくあることです。通常、物を投げる癖は、成長とともに収まります。この時期は、できるだけ投げても大丈夫なものだけを周りに置きましょう。
床に寝転がって暴れるとき
床に寝転がって暴れるときは、思うように物事が運ばない、やりたいことをやらせてくれないことによる欲求不満が原因のことが多いです。
子どもが暴れているときにママやパパが怒ると余計に泣き叫びます。こちらはあくまでも冷静に対応しましょう。体の一部をさすってあげるなどすると落ち着いてきます。
癇癪を起こして、コミュニケーションがとれないとき
癇癪を起こすと、子ども自身もなぜ泣いているかも忘れて、泣き続けてしまいます。
可能であれば大きな声を出してもいい場所に移動しましょう。その方が、ママやパパも冷静な対応ができます。
水分を摂らせる、衣類を緩めるなどしてクールダウンさせましょう。上がっている体温が下がると落ち着いてきます。
イヤイヤループになってしまい、全てに“イヤ”と答えるとき
- 褒めてもらえない
- やってもいいと言ってもらえない
- 自分の言い分が認められない
といったことが続くと、ママやパパの言うことを全く聞かない「イヤイヤループ」に陥ってしまうことがあります。
ワガママではなく、ただ「やりたい」、「挑戦してみたい」という気持ちに対しては、できるだけ付き合ってあげてください。
子育ての時間全体から見ると、イヤイヤ期は一時的なものです。小さく可愛い時の行動として、余裕を持って対応してあげましょう。
親がイライラしないための“コツ”

言うことをきかない子どもにイライラしないために、以下のことを意識してみてください。
- イヤイヤの理由を考える(前後にやりたいことを押さえつけていないか)
- イヤイヤが発動するパターンを知る(その後の対策につながる)
- 時間に余裕を作る(時間がないときほど、こちらがイライラする)
- 次の行動を予告する(急な場面転換が苦手な子には特に)
- いったんその場を離れてクールダウンする
- 子どもにも自分にも完璧を求めない
- 成長に応じて対応をマイナーチェンジする
自分たちではどうにもならない…と思ったら
イヤイヤがひどくて対応できない、親だけではどうにもならないときには、かかりつけの小児科医、行政の育児相談窓口などに相談してみましょう。漢方の内服などで気分が安定することもあります。
具体的には、ママやパパが、
- イヤイヤ期の子どもに余裕を持って対応できないことが続いている
- 子どもを可愛いと思えない
- 手を上げてしまいそうになる
- 手を上げてしまう
などがあるときは、早急に相談してみましょう。
話を人に聞いてもらうだけでも、気持ちに余裕ができることもありますよ。
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