もくじ
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臨月に入って、眠れなくなってつらい。
全く寝られない夜は、どう過ごしたらいい?
不安や胎動、頻尿や息苦しさなど、原因別の「臨月の不眠」の対処法をお医者さんが解説します。
監修者
医療法人 小田原博信会 久野銀座クリニック
看護師
細野 理恵
もくじ
子宮が増大するため、心臓・胃・肺を圧迫して、動悸や疲労感を感じやすくなると考えられています。
また血管も圧迫されて血流が滞りやすくなるため息苦しくなり睡眠を妨げます。
臨月に入ると、お腹の中の胎児が大きくなってきます。
痛みを感じるほどの胎動が睡眠中に起こると目が覚めてしまい、再び寝ようとしても眠れなくなるケースも多いようです。
お腹が大きくなり、子宮底もみぞおち下辺りまでくるため、寝返りができず、眠る態勢がとりにくくなります。
臨月になると、ホルモン「プロゲステロン」と「エストロゲン」の分泌量が増加します。
プロゲステロンの分泌量が増加すると、精神不安定や不快な症状を引き起こしやすくなると考えられています。
エストロゲンの分泌量が増加すると、基礎体温が低下する傾向になると考えられています。
これらが原因で、眠りに悪影響を与える場合があります。
お腹が大きくなると、体のバランスの維持が困難になったり、血流が悪くなったりすることで、足がつりやすくなります。
寝ているときに足をつる場合もあり、眠りの妨げになります。
胎児に栄養や酸素を運ぶ、出産時の出血に備える等のために、妊娠中は血液量が通常の約1.5倍に増加します。
大量の血液を体中に届けるため心拍数が上昇し、動悸や息切れを起こしやすくなり、眠りに悪影響を及ぼす場合があります。
ホルモンバランスの変化や体調不良、日々変わる自分の体に対する不安、お産自体に対する不安、行動制限によるストレス等により、「妊娠うつ」を起こす場合があります。
これは、睡眠に悪影響を及ぼす可能性があります。
入浴して体温を上げると、スムーズに眠りにつける体温まで下がりやすくなり、入眠しやすくなると考えられています。
根菜類、しょうが、ホットミルク等、体を温める作用が期待できる食べ物を食事に取り入れてみましょう。
ウォーキング、ストレッチ等、軽めの運動を行うと入眠しやすくなると考えられています。
ぬるめのお湯にのんびり浸かる、好きな音楽を聴く、好きな香りのアロマオイルを使う、などなど・・・。
自分がリラックスできる環境を作ると不眠を解消しやすくなるようです。
睡眠不足が続くと、眠らなければと焦りが生じますが、それがストレスとなり、緊張状態を引き起こし、さらに眠れなくなる場合があります。
寝るに越したことはありませんが、あまり考え過ぎず、妊娠中は誰でも起こると受け止めて、頑張り過ぎないようにしてください。
すると、急にイライラして眠れなくなる場合があります。
出産への不安等により神経が過敏になると、ノルアドレナリンが分泌されやすくなり緊張状態に陥り、睡眠が浅くなる場合があります。
激しい胎動に悩んでしまうと思いますが、このような貴重な体験をする機会はなかなかないと考えると少し前向きに捉えられるようになるかもしれません。
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