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赤ちゃんに出やすい黄疸。
「これって大丈夫な黄疸?病院にいくべき?」と病的黄疸との見分け方がわからず、心配になるママ・パパも少なくありません。
この記事ではなごみクリニックの武井先生に、赤ちゃんの黄疸についてお話を伺いました。一般的な黄疸の期間や対策、病院を受診する目安も解説してもらいました。
公益社団法人 日本小児科学会 小児科専門医
2002年 慶應義塾大学医学部を卒業
2002年 慶應義塾大学病院 にて小児科研修
2004年 立川共済病院勤務
2005年 平塚共済病院小児科医長として勤務
2010年 北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室勤務
2012年 横浜市内のクリニックの副院長として勤務
2017年 「なごみクリニック」の院長として勤務
2020年 「高座渋谷つばさクリニック」院長就任
生理的黄疸が起こる原因として、新生児は赤血球の形が変わり壊れやすいこと、まだまだ消化管と肝機能の働きが弱い状態であることが挙げられます。しかし、消化管の機能と肝機能の発達に伴い、ビリルビンを体外に出すことができるようになります。
自然に消えていくケースが多いため、さほど心配ないと考えられています。
母乳中にビリルビンの処理を抑える物質が含まれていることで、ビリルビンの血液中の濃度が上昇して黄疸が出現してきます。
こちらも自然に消えていくケースが多いため、さほど心配ないと考えられています。
「この黄疸・・・大丈夫?」と心配になりますよね。自然になることが多い黄疸と、病院に行くべき黄疸の違いを説明してもらいました。
※2週間以上続く場合、母乳性黄疸かまたは他の病気かの鑑別が必要なので、医療機関に相談してください。
病的黄疸がみられる場合、感覚神経欠損、精神発達遅延等をきたす場合があります。以下のような赤ちゃんの様子がある場合は注意してください。
黄疸はいつまで続くのでしょうか。黄疸のピークや長引くケースについても解説していただきました。
生まれてから2、3日で現れて、4、5日でピークを迎えます。そして1週間ほど経過すると自然に消失していきます。
生後5~7日頃に出現し、14日頃にピークとなり、長い場合は1か月ほど継続されます。母乳を中止する必要はないと考えられていますが、心配な場合は医師に相談しましょう。
遷延性黄疸は母乳性黄疸のことが多く、その場合は生後1~2か月ほどで自然に治るためさほど心配はいりません。しかし、肝臓機能に異常がみられる場合等にも、黄疸がなかなか治らないケースがあるようです。
ビリルビンが脳内に侵入し、脳細胞に沈着して神経障害を起こすためと考えられています。
といった場合は要注意です。
手足のつっぱり、体の反り、筋肉の緊張等が起こり、チアノーゼやけいれんが起こるようになります。その後、難聴、上方凝視麻痺等の後遺症が出現します。
母乳が不足すると、水分も不足するため、うんちの回数が減り、その分ビリルビンも出すことができず体内に留まってしまいます。
この状態を解消するには、新生児が十分な量の母乳を継続して飲み続ける必要があります。母乳をしっかり飲めるようになると、多くの場合で黄疸は緩和されると考えられています。
参考
新生児黄疸 - 23. 小児の健康上の問題 - MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/23-小児の健康上の問題/新生児の問題/新生児黄疸
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