【医師監修】4歳児の発達障害チェックリスト|落ち着きがない・言葉が遅い

【医師監修】4歳児の発達障害チェックリスト|落ち着きがない・言葉が遅い

公開日:2021-04-21 | 更新日:2022-05-18

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4歳になったけど
「落ち着きがない」「言葉が遅い気がする…」

お医者さんに、4歳児の発達障害チェックリストをつくってもらいました。
「療育」についても解説します。気になる事がある場合は、かかりつけの小児科の医師や専門家に相談しましょう。

武井 智昭 先生

監修者

高座渋谷つばさクリニック

院長
武井 智昭 先生

経歴

公益社団法人 日本小児科学会 小児科専門医

2002年 慶應義塾大学医学部を卒業
2002年 慶應義塾大学病院 にて小児科研修
2004年 立川共済病院勤務
2005年 平塚共済病院小児科医長として勤務
2010年 北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室勤務
2012年 横浜市内のクリニックの副院長として勤務
2017年 「なごみクリニック」の院長として勤務
2020年 「高座渋谷つばさクリニック」院長就任

KAJITAKU

4歳児の発達障害チェックリスト

  • 走り回ることが許されない場所で、言い聞かせても走り回る
  • 保育園などの集団行動が必要な場所で、座って食事をしたり話を聞くという際に、席をすぐに離れてしまう
  • 座っていても、体の向きを変えるなど、常に動いてしまう
  • 初めての場所を極端に嫌がる
  • 勝ち負けのこだわり・順位のこだわりが強い
  • 予定変更を受け入れがたい
  • 物をなくしたと言って探し回ることが多い
  • 騒ぐ・叫ぶなどの行動が、他の子どもに比べて多い
  • 数字・文字といった学習が苦手
  • 一緒に遊べる友人が少ない
  • すぐに泣く

など

先生(男性)
※当てはまることがあっても、必ずしも発達障害だとは言い切れません。

当てはまるかも…誰に相談すればいい?

先生(男性)
かかりつけの小児科の医師や、発達障害の専門知識のある医師に相談してみましょう。
医療機関で相談するかどうか迷う場合は、保健所などに相談してみるのもよいでしょう。

専門家が実際に子どもの行動やパターンを分析してくれるので、一般的に向けて書かれている書籍やネットの文章よりも、ご自身の子どもに合わせた話を聞くことができます。

心配がある場合は一度、相談してみましょう。

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よくある悩み①「言葉がでてくるのが遅い」

4歳ですが、言葉がでてくるのが遅いです。
発達障害でなくても、言葉がでてくるのが遅いことはありますか?
ママ(困り顔)
先生(男性)
子どもの性格によっては、言葉がなかなか出ない・少ないといった差はあります。

大人でも、“話好き”と“口下手”があるように、言葉の意味がわかっていても発しないという子どももいます

また、親御さんが焦ってしまうと子どもにも伝わります。
「言葉を出してほしい」と思っても、問い詰めたり、責める口調になっていたりしないか注意してください。

「正常の範囲」それとも「発達障害の可能性あり」?

個人差の範囲内なのか、発達障害の可能性があるのか…
どんなことに気をつけて子どもを見ていればよいでしょうか?
ママ
先生(男性)
子どもが生活していく上で「行動の妨げになることに対して、意思を他者に告げられるか」にポイントを絞って、子どもを観察してみてください。

やって欲しいことを「やって」と言えたり、嫌なことを「いや」と声に出せたりすると、生活していく上で楽になります。

ただし、4歳くらいの子どもの場合は、まだ個人差が大きい部分もあります。
一つのことを教えたら、できるようになるまでは数ヶ月は見守りましょう。

言葉を促すために、親は何ができる?

先生(男性)
子どもが何らかの言葉を伝えてくれた時や、自分の意思で何か行動をした時に、親御さんが言葉に出して“嬉しい気持ち”や“感謝”を伝えるようにしましょう。

子どもは、身近な人をみて成長します。
たくさん話すお友達や先生との関わったり、親御さんがたくさん話しかけたりして、返事を聞けるまでゆっくり笑顔で待つようにしましょう。

よくある悩み②「4歳なのにおむつが取れない」

4歳ですが、まだおむつが取れません。
発達障害なのではと心配です…。
ママ
先生(男性)
4歳なのにオムツがとれないから発達障害だということはありません。

子ども自身の性格や生活環境など、複数の要因が考えられます。

4歳ごろになると、「オムツをつけている」という意識ははっきりあります。おむつがやめられない場合は、トイレで「お尻の下に何もない空間が怖い」「おむつがないと、違和感があって排尿できない」という状態になっている可能性があります。

この場合、何らかのきっかけがあれば外せるようになるでしょう。(例えば、幼稚園のトイレや他のお友達の排尿を見て、自分もやろうと思うなど)

「正常の範囲」それとも「発達障害の可能性あり」?

先生(男性)
「トイレで排便をしなくてはいけないことはわかっている」、「チャレンジはするが出ない」などの場合は、親の意思が伝わっているので、しばらく見守ってあげてください。

ただし

  • オムツにこだわりが強い
  • 必ず定位置でないと排便できない
  • トイレトレーニングを行うと逃げる、大騒ぎして何時間も嫌がる

など、「親御さんの話を全く聞かない・伝わらない状態」が数ヶ月続く、他の行動にも疑問点があるという場合は、一度、医師に相談してみましょう。

おむつがとれるように、親は何ができる?

先生(男性)
トイレでの排便が必要ということが伝わっているようであれば、毎度のトイレタイムにプレッシャーをかけるのはやめて、本人の意思に任せてみましょう。

4歳ともなれば幼稚園や保育園などでお友達の排便やトイレの話など、聞いています。また、テレビや絵本などでもトイレのシーンなどをみているはずです。

子どもは大人が、気がつかないときに学習しています。自分で興味が出れば、トイレで排尿し始めるでしょう。

まずは、便器に座っておしっこ出す練習をしましょう。
うんちもおしっこも一度に無理してやろうと強制すると、子どもによってはプレッシャーで便秘や夜間のおもらしの原因になってしまうこともあります。トイレに行く雰囲気を楽しくしてみましょう。

4歳ころにあらわれる発達障害の例

先生(男性)

4歳頃から特徴があらわれる発達障害は主に、

  1. 自閉症
  2. アスペルガー症候群
  3. ADHD

の3つが考えられます。

発達障害①「自閉症」ついて

先生(男性)
「自閉症」は、人と関わりを持つのが難しいとされる発達障害です。

4歳ごろになって気がつく場合

  • 他者との関わりはあるものの、その関係性が薄い
  • こだわりが強く、譲れない
  • 気に入っているものしか使わない
  • スケジュール変更に対応できない
  • 知的障害が合併している

などの特徴があります。

療育では、「対応できることを少しずつ増やす」、「多くの人と関わりが持てるようにする」といった個人に合わせたプログラムを組みます。

発達障害②「アスペルガー症候群」について

先生(男性)
「アスペルガー症候群」は、社会性が乏しく、対人関係を作るのが困難な場合があるとされます。

4歳ごろになってわかる場合は

  • こだわりの強さ
  • 人との関わりの薄さ

などの特徴があります。
知的レベルは年齢相当です。

療育では、言葉の遅れや対人関係を作るサポートを行い、生活環境を整えます。

発達障害③「ADHD」について

先生(男性)
「ADHD」は、注意欠陥障害多動性障害などとも呼ばれます。
  •  物忘れが多く、不注意が目立つ
  • すぐに物をなくす
  •  物を探していることが多い
  • 急に行動するのが目立つ

といった特徴があります。

療育では、「課題に取り組む集中力をつける」、「不要な刺激に気を取られないようにする」など、個人に合わせたプログラムを作ります。

発達障害は「親のせいではない」

先生(男性)
「発達障害」は、脳の先天的な要素の障害と考えられております。
親の育て方やしつけのせいではありません。

多くの発達障害がありますが、その中でもさらに個人差があります。

親御さんは、子どもの良き理解者となり、大人になった時に自分の性格や障害を受け入れて社会で生活できるように導きましょう。

今、「親ができること」

先生(男性)
何かを押し付けたり、過度のプレッシャーを与えるのは避けましょう。
子どもが望んでいることと社会のルールを照らし合わせ、何度でも教えてあげる理解者になってあげましょう

またこれは、親御さんだけが背負うものではありません。
医師や療育の担当者と一緒に、子どもと学んでいきましょう。

「早期療育」が大事

先生(男性)
療育は、発達障害を持つ子どもの特性や性格をもとに、社会適応できるように学ぶ場所です。

早めに療育に通い始めればそれだけ回数を重ねて学べるので、社会適応も早くなる期待が持てます。

療育を受けないと、なぜ自分が受け入れられないのか、自分だけが理解できないことで子どもが悩んでしまう事態が起きる可能性もあります。また、年齢を重ねて、子ども本人が発達障害を理解する、受け入れるためにも療育は必要です。

療育とは

療育

先生(男性)
療育とは、何らかの障害がある子どもに対する発達支援のことです。

子どもひとりひとりの特性に応じて訓練プログラムを組み、「できることを増やす」「長所を伸ばす」ことをサポートします。

療育は、どんなことをするの?

4歳児の場合、どのような療育を行うのでしょうか。
ママ
先生(男性)
発達障害の特性・子どもの性格などを確認して、集団生活や学校生活が受けられるようにプログラムを組み、ひとつずつクリアにしていきます。

例えば、療育プログラムに慣らすために1週間のスケジュールを決め、幼稚園に行く日、療育に行く日の違いなどを覚えてもらい、受け入れられるようにします。徐々に違う場所、違う人に慣らし、他の場所に行った際にも応用できる様に、できることを増やしていきます。

まずは、誰に相談すればいい?

先生(男性)
まずは、小児科の医師、または保健所の相談窓口などに相談しましょう。

なんて相談すればいい?

先生(男性)
子どもの「気になる行動」「性格」などをメモに書き出して伝えましょう。

1日の行動スケジュールを出して「どんなことで行き詰まっているのか」、「何が問題になりやすいか」の事例があれば、その話も相談しましょう。

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