イヤイヤ期でのダメな対応「子供のいいなりになってしまう」対処法も

イヤイヤ期でのダメな対応「子供のいいなりになってしまう」対処法も

公開日:2023-07-18

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子どもの「イヤイヤ」がひどい!
まさか、ダメな対応をしてしまっている…?

子どもの言いなりになってしまっているママ・パパに、イヤイヤ期での正しい接し方をご紹介します。
耐えられないときのアドバイスもあわせてチェックしてみてくださいね!

経歴

東京大学教育学部を卒業後、会社員を経て新潟大学医学部入学。
同医学部卒業後、東芝病院、東京大学医学部附属病院での初期研修を終え、東北地方と首都圏の精神科病院で研鑽を積み、精神科専門医、精神保健指定医、子どものこころ専門医を取得。現在は医療法人社団先陣会理事長として、東京駅徒歩2分の立地に、こころと美容のクリニック東京を開業し、全国のお子さんの児童精神科オンライン診療に従事し、思春期美容皮膚科を行っている。

イヤイヤ期で「やってはいけない」ダメな対応

子どものイヤイヤ期はどう対応していいか分からないといったママ・パパも多いことと思います。子どもへの接し方はどうすればいいのか悩んでしまいますよね。

ママやパパがイヤイヤ期に、

  • 理由を言わずに「ダメ!」と言う
  • やらせてあげる時間を一切作らない

といった対応をすることで、癇癪・イヤイヤを悪化または長引かせてしまうおそれがあります。

<NG対応1> 理由を言わずに「ダメ!」と言う

先生(男性)
  • やめなさい!」
  • 「ダメ!」

と理由も言わずに行動を止めることはイヤイヤ期の子どもにとっては逆効果です。

    また時間や環境の制約のせいで「ダメ」と言わなければならない機会が多くなると、子どものイヤイヤを助長してしまいます。
    「ダメ」の理由を伝え、なるべく落ち着いて対応してあげたほうが結果的にイヤイヤ期を早く収束させることにつながりますよ。

    <NG対応2> やらせてあげる時間を一切作らない

    先生(男性)
    • 子どもの希望を無視する
    • 子ども自身でチャレンジする時間を与えない

    といった対応を続けていると、イヤイヤ期がいつまで経っても終わらない状態になるおそれがあります。

      イヤイヤ期は、子供の成長にとって非常に重要な時期です。
      この時期に子供の気持ちにできるだけ寄り添い、向き合うことが、自己肯定感に影響すると言われています。

      子どもの言いなりになってもいい?

      イヤイヤ期の真っただ中、「自分の思い通りにしたい」「自分でやりたい」子をもつ親にとって、子どもの扱いに困ってしまう瞬間も多いですよね。
      また、そうしたときに「ダメ」と言えないとなるとどうすればいいのか分からなくなってしまうママも多いと思います。

      子どもの言うことを何でも聞いてしまっても良いのでしょうか…?
      ママ(困り顔)
      先生(男性)
      イヤイヤ期では、子どもの話を聞いているよといった姿勢を見せることが大切です。
      どうしてもやってはダメなことが世の中にはあります。そういう時にはパパとママが止めなくてはいけないですよね。
      その際に「どうしてもやってはいけないから止めるね。やってはいけない理由は、気持ちが落ち着いた後できちんとお話しするからね」といった声掛けをするなど、あくまでも大人がコントロールしてあげて、そのなかで言うことを聞いてあげようにしてくださいね。

      例えば、「ご飯を食べてくれない」といった状況の際は、そのときは食べさせなくても大丈夫です。ただしその後お腹が空いても「ご飯の時間じゃないと食べられないんだよ」とルールを教えてあげます。その後のご飯の時間に少し多めに与えるなどをして調節しましょう。
      この場合もお互いに気分を落ち着いている時間帯にお互いが納得できるルールを決めておきましょう。

      また、ただ癇癪をおこしてイヤイヤ言っているということもあります。
      そうした際には「過度に反応し過ぎない」「あえて反応しない」もしくは「淡々と誤っている行動をしていると指摘」するようにすることで、コントロールしていきましょう。

      いずれにせよ、子どもに真剣に向き合うと、疲れてしまいます。
      何でもかなえてあげる必要はありません。がんばりすぎないで無理せず聞いてあげれば大丈夫ですよ。

      【正しい接し方】子どもの「イヤ」ポイントを見つけよう

      イヤイヤ期の子どもに対しては、

      1. 子どものイヤイヤポイントを見つけよう
      2. 希望に近い代替案を提案する
      3. あらかじめイヤイヤが発動しないよう仕組みをつくる

      といった対応で向き合っていきましょう。

      <対応1>子どものイヤイヤポイントを見つけよう

      先生(男性)
      まずは子どもがどういったときにイヤイヤ発症するのか観察してみましょう。
      子どもが何にこだわっているのか、訴えたいのかといったことに耳を傾けてあげ、どういった対応や予防をすればイヤイヤしなくなるのか探してみてください。

      イヤイヤ期は「どんなことにイヤイヤする」のか「どういったことをやりたがる」のか、イヤイヤの程度や加減など、ほんとうに十人十色です。
      イヤイヤ期はその後にある第一反抗期の前触れの様なもの。その後も言葉が通じる様になっただけで、似たような件で抵抗してきます。対応方法やコツが分かれば、きっとその後の子育てでも役に立つと思いますよ。

      <対応2>希望に近い代替案を提案する

      先生(男性)
      どうしても子どもの願いを聞けない際は、代替案を提案したり、あとでその願いをかなえてあげたりすることで、納得してもらえるように向き合ってみてください。

      <対応3>あらかじめイヤイヤが発動しないよう仕組みをつくる

      先生(男性)
      大人がルールや習慣をつくってあげるようにして、事前にイヤイヤを防止する仕組みをつくりましょう。

      例えば「朝に一度は言うことを聞いてあげる」という習慣をつけることで、夜中にぐずっても「明日の朝にやってあげるからね」と伝えることが出来ますよね。
      また、朝に希望をかなえてあげることでその日一日機嫌よく過ごしてくれるかもしれません。そうした習慣をつけることで、親も判断に迷って焦ってしまうということも減るかもしれません。

      ただし、ママもパパも毎日忙しく、子どもにそこまで構ってあげる時間が無いという方も多いと思います。そのときは、「三日に1回だけ言うことをとことん聞いてあげる」などをして大人がルールを定めましょう。
      ママ・パパが無理のないようイヤイヤ期と気長に付き合っていくようにしてくださいね。

      【体験談】逆効果だった!後悔している対応

      先輩ママ・パパが子どもにやってしまって後悔した対応例を紹介します。

      行動を無理やり止める

      ママ(困り顔)
      行動を止めることです。引っ掻かれて痛い時に「いい加減にしなさい」と言って手を払ってしまった時はさらに激しくなってしまいました…。(小学3年生の女の子ママ)

      感情的になる・大声で怒る

      ママ

      こっちが感情的になる!これは絶対!あとは、ヒートアップしてるときに、子どもに理論は通りません(笑)いくら言っても響かない…。(4歳の男の子と小学2年生の男の子ママ)

      ママ

      こちらも子どもの怒りに乗っかってしまって、怒鳴り散らすこと。怒ったところで子どもの態度を硬化させるだけでした。(3歳女の子ママ)

      ママ

      こっちも大声で怒鳴って力で抑圧すること。これはかえって大惨事になる危険があります。絶対に言うことは聞かないし、頑固で折れないし…。いいことは何もありません。(小学3年生の男の子と小学5年生の男の子ママ)

      否定的な声掛け

      ママ

      どうしてそんなに嫌なの!もうだめでしょ!などの否定的な声掛けは、逆効果でした。わかってもらえないと余計に泣きました。(小学2年生 男の子ママ)

      ママ

      否定的な言葉を投げかけると余計に酷くなってしまったように思います。
      もうダメだよ!買わないよ!遊ばないよ!早く行かないとダメだから行くよ!など特にうちの子は否定的な言葉に敏感なようで、そのような言葉を使うと余計に悪化していました。それを知らない旦那や親族は「泣かない!もう泣いたらお菓子買わないよ!」と言ったりして余計に悪化して…。
      否定的な言葉を言い換えて「否定的に感じさせないようにする」ことを心がけました。(5歳女の子と4歳男の子ママ)

      「耐えられない」なら医師に相談を

      パニックになって暴れてしまう止められないといったママやパパがどうしても「耐えられない」状況であれば、保健師や保育士、小児科などの医師・子育ての専門家である子どものこころ専門医の医師に相談することも考えましょう。
      あまりにもひどい場合には、漢方などを処方してもらえる可能性があります。
      また、今後どう付き合っていけばよいのかのアドバイスももらえることがあります。

      ママ・パパが不安やストレスを抱えて精神的に不安定な状態だと、子どもにもそれが伝わりイヤイヤ期が長引くおそれもあります。
      ママ・パパが無理をし過ぎてしまわないように周りの人に助けを求めてくださいね。

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