「ちょうだい・どうぞ」ができない!自閉症の可能性ある?教え方も
公開日:2022-12-06
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うちの子、「ちょうだい・どうぞ」ができない…
それって自閉症の可能性が高いの?
「ちょうだい・どうぞ」ができないことが自閉症に関係するのか、お医者さんに聞きました。
おすすめの「ちょうだい・どうぞ」の教え方も紹介します。
「ちょうだい・どうぞ」ができないのは自閉症なの?
子どもの発達には個人差があるので、「ちょうだい・どうぞ」ができないだけで、必ずしも自閉症であるとは言えません。
ただし、自閉症の特徴のひとつとして、会話が成立しないことが多くあります。
ちょうだいは貰う側の言葉で、どうぞは受け取る側の言葉なので、本来2人以上で使う言葉です。しかし、自閉症スペクトラムなどの発達障害があると、「ちょうだい・どうぞ」をひとつの言葉として覚えてしまっているお子さんが多いと感じます。
そのため、自閉症の子どもは、一人で「ちょうだい・どうぞ」をして物を持っていってしまうことが多くあります。
そもそも「ちょうだい・どうぞ」で何が分かる?
赤ちゃんのコミュニケーション能力の発達がわかります。
自分と、他にも人が存在しているという概念が育っているかがわかります。
「ちょうだい・どうぞ」が正しくできるのはいつから?
1歳半ごろから2歳ごろまでにできるようになるお子さんが多いです。
しかし、個人差があり、教えこめば発達障害があってもできるようになります。
発達障害がなくても、この動作を教えていない、見たことがあまりないというお子さんはできない場合もあります。
そのため、「ちょうだい・どうぞ」ができなくても必ずしも自閉症の可能性が高いとは言えません。
「ちょうだい・どうぞ」ができない理由

そもそも「ちょうだい・どうぞ」自体に興味を持っていないため、できない場合があります。
「ちょうだい・どうぞ」の練習には絵本やおもちゃを使うことが多いですが、それらに興味を示さないお子さんもいます。
その場合は、まずお子さんの興味のあることやお菓子などで、練習しましょう。
【体験談】うちの子も「ちょうだい・どうぞ」ができませんでした
「ちょうだい・どうぞ」ができなくて悩むママ・パパはたくさんいます。
子どもが「ちょうだい・どうぞ」ができなかった頃のエピソードを、先輩ママ・パパに伺いました。
ちょうだい・どうぞが上手にできずに、欲しいものは強い力で奪ったり、「貸して」と言われても貸すことができず、困っていた。
(2歳の男の子と、小学2年生の女の子のママ)
欲しいと思ったものは、突然横からとったり、気に入っているものは泣いて絶対貸そうとせず、「どうやって教えたらいいかな」と悩んだ。
(0歳と4歳と9歳の女の子のママ)
一人っ子であまり物を人に貸す経験がなかったからか、なかなかお友達に「どうぞ」が出来ませんでした。
友人や顔見知りの子を相手なら気になりませんでしたが、児童館などで頑なに「どうぞ」をしなかった時はしんどかったです。
(4歳の男の子のパパ)
家にいる時、私に対して「ちょうだい・どうぞ」をしなくても、そこまで深く考えませんでしたが、外でお友達とおもちゃや遊具などで遊ぶとき「ちょうだい・どうぞ」が出来ないと困りました。
子どもも家で何も言われないからか、それが当たり前のような感じで、しっかり家でも教えないといけないと反省しました。
(0歳と3歳の男の子のママ)
おすすめの「ちょうだい・どうぞ」の教え方

- わかりやすく、オーバーリアクションでやる
- 「ちょうだい」側をやる時は、両手をしっかり出して、目を見てやる
- 「どうぞ」側をやる時は、何らかの物をお子さんが見ている、取って欲しがっている時に手に取る。そして、「どうぞ」と手に乗せて、しっかりと目を見て渡す
- お子さんからもらった時は「ありがとう」を、にっこり笑顔で伝える
このやりとりが面白くなると良いのですが、あまり興味がないお子さんもいます。
その場合は、お菓子や好きなおもちゃなどを、目線から見えるけど手に届かない場所に乗せて誘導しましょう。
また、大人同士などでやっているところを見せるのも良いでしょう。
【体験談】うちはこうやって「ちょうだい・どうぞ」ができるようになりました
「ちょうだい・どうぞ」ができるようになった練習方法を、先輩ママ・パパに伺うと、
- 家で「ちょうだい・どうぞ」を繰り返す
- 「ちょうだい・どうぞ」がテーマの絵本を読み聞かせる
- 遊びに「ちょうだい・どうぞ」を取り入れる
といった方法で、できるようになったというご家庭が多くいました。
まずは、家で事あるごとに「ちょうだい・どうぞ」を使うようにしました。
できなくても深く言う事なく、次のタイミングでまた同じようにおこないました。
できたら思いっきり褒めてあげて、これを夫と共有し繰り返していくうちに、できるようになりました。
(0歳と3歳の男の子のママ)
絵本を取り入れました。
「ありがとう、どうぞ、ちょうだい」などが入っている本を購入して、毎日読み聞かせをしました。
親ももちろんこまめに「ちょうだい、どうぞ」も言っていたので、真似してくれました。
(0歳と4歳の男の子のママ)
子どもが欲しそうな時に欲しそうなものを、「どうぞ」と言って渡す遊びをしたり、子どもの持っているおもちゃを「ちょうだい」「かーしーて」と言い、譲ってもらったら「ありがとう」と言う遊びをよくしました。
(0歳と6歳の男の子のママ)
うちの子自閉症かも?と気になったら確認すること
1歳半ぐらいの頃から、「ちょうだい・どうぞ」といった流れを見せても、
- 理解しているのか、していないのか、わからない
- 全く真似しない
- 親がやって見せても、全く見ない
場合は、少し気にしてあげましょう。
また、「ちょうだい・どうぞ」に限らず、声がけしても反応が薄い・名前を呼んでも振り向かないことが多いなども、自閉症スペクトラムの兆候です。
あまり人の行動を追わない、一人で遊ぶことが多い、目を合わせないなどの特徴もあります。気になった行動があったら、いつ・どこで・どんなときになどの詳細をメモしておきましょう。
自閉症が気になるときに、親ができること
疑いを感じる場合は、放置せずに一度専門機関に相談をしましょう。
もしも傾向がある場合は、早期療育を受けることが可能な場合があります。早期療育によって人との関わりや、社会性を早い時期から学ぶことが可能です。
少し人より遅くても訓練次第でできるようになることは、たくさんあります。また、発達障害でなくとも、今現在何らかの遅れがあることがわかれば、その凹凸を埋めていくような指導や育て方の方向性がわかります。
心配な場合はかかりつけ医や自治体の窓口に相談しよう
小児科、児童精神科、自治体などの相談窓口を利用しましょう。
地域には、発達支援の場が多く用意されています。専門家や医師の意見を聞きながら、自閉症スペクトラムなどの傾向があるのか、あるのであれば療育の必要性について、受け方などを支援してもらえます。気軽に相談してみましょう。
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