【医師監修】下痢中の子どもの食事｜消化によい食べ物って？水分補給も大事！

子どもが下痢しているけど、食欲はあるみたい。
どんな食べ物がいいんだろう？

お医者さんに、下痢中の子どもの食事について聞きました。

監修者

高座渋谷つばさクリニック

院長
武井 智昭 先生

経歴

公益社団法人 日本小児科学会　小児科専門医

2002年　慶應義塾大学医学部を卒業
2002年　慶應義塾大学病院 にて小児科研修
2004年　立川共済病院勤務
2005年　平塚共済病院小児科医長として勤務
2010年　北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室勤務
2012年　横浜市内のクリニックの副院長として勤務
2017年　「なごみクリニック」の院長として勤務
2020年　「高座渋谷つばさクリニック」院長就任

下痢中におすすめの食事

子どもの下痢をしています。
消化にいいものをあげたいのですが…どんな食事がいいのでしょうか？

軽い下痢の場合

消化の良い食材を使用した料理を食べさせるようにしましょう。食物繊維や脂肪の少ない食材を選ぶとよいです。

野菜であれば、食物繊維の少ないニンジンやジャガイモ、ホウレン草など、お肉であれば、ムネ肉やササミなど低脂肪のものがよいでしょう。

また、食材を調理する際には、細かく切り、柔らかくなるまで加熱してください。調理法としては、油は使用せず、ゆでる・煮る・蒸す方法がおすすめです。一回で食べる量をいつもの半分ほどにし、食事の回数を増やしましょう。

＜おすすめメニュー＞
主食：おかゆ、パンがゆ、うどん
おかず：野菜のスープ、豆腐、はんぺん、白身魚、卵（ゆで卵や半熟卵、茶碗蒸しなど）

水下痢の場合

水下痢の時には、体の中の水分を失いやすいため、水分量の多い食べ物を食べさせると良いでしょう。

＜おすすめメニュー＞
ポタージュスープ、おもゆ、葛湯、りんごのすりおろしなど

忘れないで！「水分補給」

子どもは下痢をしていると「脱水症状」になりやすいです。
こまめに水分をとりましょう。

下痢をしている時は、体の中の水分だけでなく、ナトリウムやカリウムなどのミネラルもいっしょに失われています。それらを補うのにおすすめなのは、スポーツドリンクや経口補水液です。

特に脱水症状が見られる場合には、水分とミネラルを効率よく吸収できる経口補水液がおすすめです。

避けるべき食べ物

香辛料や酸味の強いものは、腸を刺激するので、控えましょう。

また、食物繊維を多く含むもの（きのこ類や海藻類など）や脂質の多いもの（脂肪の多い肉・揚げ物など）は消化が良くないため、避けましょう。

避けるべき飲み物

カフェインを含む飲み物（濃い緑茶など）炭酸飲料、柑橘系のジュースなどは避けましょう。

これらの飲み物は、腸を刺激してしまいます。カフェインに関しては、利尿作用もあり、脱水症状を悪化させる可能性があります。また、冷たい飲み物や熱い飲み物も腸にとっては刺激となるので、人肌もしくは室温くらいの温度の飲み物を飲むと良いでしょう。

一気に飲むのではなく、こまめにゆっくり時間をかけて飲むのがよいでしょう。

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