医師監修「クレーン現象で手を引っ張る」は問題ない?自閉症の可能性はある?
公開日:2022-09-27
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子どもが指差しせず手を引っ張る…。
クレーン現象は自閉症の可能性があるって本当?
子どもの「クレーン現象」についてお医者さんに聞きました。
自閉症との見分け方もご紹介しています。
子どもが手を引っ張る「クレーン現象」は大丈夫?
うちの子どもは自分で指差しをしないで、パパやママの手を引っ張ってものを指したりします。
「クレーン現象」だと思うのですが、これって大丈夫なんでしょうか…?
クレーン現象が見られたとしても、家族や周囲の人と言葉や表情のやり取りができていれば、問題ありません。
なぜ?クレーン現象があらわれるしくみ
言葉で何かをして欲しいと表現することが難しく、家族や身近な人の手を引っ張って要求を伝えようとすることで、クレーン現象が起こります。
クレーン現象は自閉症の子どもに多い動作ですが、言葉の発達が遅い子どもにも多く見られます。他者とのコミュニケーションが苦手な子どもにも、クレーン現象があらわれやすいです。
クレーン現象は何歳から何歳頃まで?
1歳~2歳頃までの子どもに見られるケースが多いです。
ただし、言葉やコミュニケーション能力の発達には個人差があるので、2歳以降も続く可能性があります。
【体験談】うちの子にもクレーン現象がありました
自分の遊びたいものに向かって私の手を握ってそれを掴ませようとしていた。
発達に問題があると聞いていたので心配だった。
(3歳の女の子と5歳の男の子のママ)
1歳の頃、ママやパパ、じいじの手を取って、おもちゃを取らせようとしたり、おもちゃのボタンを押させようとしてました。
ネットで調べてみるとクレーン現象という言葉を知り、自閉症の可能性があることを知って、日々心配でした。
(小学2年生の男の子のママ)
自閉症の可能性は?
クレーン現象があると自閉症の可能性が高いというのは、本当ですか?
クレーン現象が、自閉症の子どもに多く見られるのは事実です。ただし、手を引っ張る行動だけで、自閉症であると断定することはできません。
自閉症の場合は、クレーン現象以外にも様々な特徴があらわれます。
下記にあてはまるものはないか、チェックしてみましょう。
もしかして自閉症?見分け方をチェック
- 子どもと目線が合わない
- 名前を呼んでも反応しない
- 「パン ちょうだい」 など、二語文が出ない
- 遊んであげようとしても喜ばない
- 自分の手と他者の手を区別できない
- 行動に強いこだわりがある(例:同じ積み木で毎日遊ぶ 等 )
- コミュニケーションがとりづらい
- 「これちょうだい」など簡単なお願いがわからない
- 共感性が欠如している
- 同じ動作をずっと繰り返す(手を鳴らす、壁に頭をぶつける等の変わった行動)
- 他者と関わることが苦手
- 通常とは逆向きにバイバイをする(自分に向けてバイバイをする)
- 独り言が多い
- 環境の変化に抵抗を示して癇癪を起こす
- 3歳以上になってもクレーン現象が頻繁に起こる
上記にあてはまる数が多いほど、自閉症の可能性があるため、一度専門家に相談することをおすすめします。
「自閉症かもしれない…」どこで相談すればいい?
子どもの自閉症を疑う場合は、住んでいる地域の子ども相談センターや保健センター、児童発達支援センター等で相談しましょう。
定期検診の担当医師や小児科(かかりつけ医)に相談することも可能です。
クレーン現象はやめさせるべき?
子どもがクレーン現象で手を引っ張ってきたら、やめさせた方がいいですか?
クレーン現象を無理にやめさせる必要はありません。
クレーン現象は、子どもがして欲しいことを伝えようとしている一つの表現方法です。
子どもの要求を叶えられる場合は、応えてあげることが望ましいでしょう。
クレーン現象はどう対応すればいい?
子どもがクレーン現象で要求してきたら、子どもの手で指差しの形をつくり、指差しのやり方を教えてあげましょう。
また、考えていることを言葉で伝えられるように、コミュニケーションを積極的にとりましょう。
例えば、絵本やぬいぐるみを子どもの手で指差しさせて、「わんわんだね」などと声をかけてあげるといいでしょう。
食べ物やおもちゃを選ぶときも、指差しで選ばせるようにするといいです。
自分で指差しして選べたときは、「選べたね!」「できたね!」と褒めてあげましょう。
それでも手を引く場合は、子どもの目線の高さに合うように目の前に座り、手をつないで目的の場所まで一緒に行くようにしましょう。
先輩ママはこう対応しました!
親が指差してるのを見せたり、子どもの指を指差しの形を作って、「やって、だよ。」と嫌がらない程度に、根気よく教えました。
(小学2年生の男の子のママ)
一緒に取ろうと声掛けをしたり、近くまで持ってきて、その後自分で取るように促すようにしました。
(3歳の女の子と0歳の男の子のママ)
クレーン現象は、発達に問題がない子どもにも多く見られる行動です。
できる限り要望に応えてあげるようにして、お子さんの成長を見守りましょう。
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