赤ちゃんの顔・腹の肌がザラザラ…もしやアトピー?何科にいけばいい?

赤ちゃんの顔・腹の肌がザラザラ…もしやアトピー?何科にいけばいい?

公開日:2021-05-24 | 更新日:2022-11-16

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赤ちゃんの肌を触ると“ザラザラ”“ゴワゴワ”する…。

経歴

北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長
を経て2024年JUN CLINIC横浜 就任

形成外科、美容皮膚科、皮膚科、外科など様々な分野を担当。
学会、大学病院、研究施設などへのアプローチ発表など、常に手を尽くして研究を行っている。
女性目線で、きめ細やかなケアと笑顔で診療することを心がける。
執筆を通し、様々な経験に基づいた根拠ある情報の提供を行う。

なぜ?赤ちゃんの肌がザラザラ…

赤ちゃんの肌を触ると鮫肌みたいにザラザラします。なぜですか?
ママ(困り顔)
先生(女性)
赤ちゃんの肌は未成熟でバリア機能が弱いため、乾燥しやすく刺激物が侵入しやすいことが原因でザラザラとした状態になりやすくなります。

赤みやかゆみが伴っていないザラザラ肌は、初期の肌荒れと考えられます。

ただし、ザラザラしていることに加えて、赤みがある・かゆみが出ているという場合は、接触性皮膚炎アトピー性皮膚炎などに進行していく可能性があるので早めに医療機関でケアを受けましょう。

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赤ちゃんの肌が「ザラザラになりやすい」場所

  • お腹
  • 背中

などは、特にザラザラになりやすいです。

ザラザラ肌は…アトピーの初期症状?

赤ちゃんの肌がザラザラ…。
もしやアトピーなのでしょうか?
ママ
先生(女性)
ザラザラの症状によっては、アトピーの初期症状である可能性があります。

ただし、赤ちゃんの肌は、肌荒れを起こしやすい特徴があるため、ザラザラしたらすぐにアトピーということではなく、ザラザラの原因のほとんどは保湿不足です。

基本的に、赤ちゃんの肌は1歳、2歳と徐々に強くなっていきます。
赤ちゃんの頃はザラザラしていても、きちんと保湿していれば、徐々に肌状態は落ち着き、改善していく場合が多いです。

赤ちゃんの肌荒れを放置すると…?

先生(女性)
赤ちゃんの肌荒れを放置すると、成長してからも肌が弱く荒れやすくなることもあります。

ザラザラや、かゆみなどがある場合は、一度医療機関(小児科または皮膚科)に相談してみましょう。

医師から正しい基礎ケアを聞き、肌荒れを悪化させないようにしましょう。

アトピーの初期症状の例

先生(女性)
以下のような状態が乳児で2ヶ月以上続くと、「アトピーの疑いあり」の判断基準になります
  • 皮膚がカサカサしてくる、固くなる
  • 鳥肌のような湿疹がでてくる
  • 赤みが出てくる
  • ジュクジュクしている部分がある
  • 強いかゆみがあり、我慢できずにタオルなどに顔や体をこすりつける
  • かゆくて機嫌が悪くなる

などは、アトピーの初期症状である可能性が考えられます。

「アトピー」と「湿疹」の見分け方

先生(女性)
乳児の場合は2ヶ月/乳児以上の年齢は半年以上の期間、ケアを行なっていても肌状態が悪い状態が続くと「アトピー」と診断される場合があります。

(※)乳児:生後1か月~1歳まで

しかし、ママ・パパ自身で見分けるのは難しいです。
肌状態が悪いと感じた時にできるだけ早く医療機関でケアを受けるようにしましょう。

湿疹からアトピーに発展するケースも

先生(女性)
肌荒れや湿疹を放置し、バリア機能が低下している部分からホコリやダニ、花粉などの異物が肌に侵入することで、アトピーに発展してしまうこともあります。

他にもストレス乾燥肌など、アトピーを誘発するとされている因子があり、それらが結び付くことでアトピーを発症する場合もあります。

アトピーの原因は?

先生(女性)
アトピー性皮膚炎の原因は、はっきりわかっていないこともあります。

避けるには、できるだけ早くから肌の保湿ケアをしてあげることが大切です。

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ザラザラ肌のスキンケアのしかた

先生(女性)

赤ちゃんの肌がザラザラのとき、

  1. 日中に気をつけること
  2. 入浴のしかた
  3. お風呂上がりのスキンケア

をそれぞれ解説します。

1.日中に気をつけること

  • 朝起きたら保湿を行う
  • 汗をかいたら衣類を着替える、シャワー浴をさせる

などして乾燥や刺激から守りましょう。

2.入浴のしかた

お湯は、ぬるま湯(38〜40度前後)に設定します。
赤ちゃんの体を洗うときは、石鹸はよく泡だて、カサカサしている部分も含めて洗います。タオルでゴシゴシ洗わないで、ママ・パパの手を使って洗いましょう。

そして、よく洗い流してください。
石鹸が残っていると、肌への刺激になります。

3.お風呂上がりのスキンケア

お風呂上がりには、できるだけ早く(目安として3分以内)全身に保湿剤を塗ってください。

保湿剤は大人の手にたっぷりつけて、滑らかに丁寧に塗りましょう。忘れがちな耳の裏や首、足の付け根などもしっかり塗りましょう。

こんなスキンケアはNG!

保湿剤を塗る際に「肌が突っ張る」ときは、保湿剤不足です。
赤ちゃんの肌へ刺激となってしまうので、保湿剤は十分に使いましょう。

石鹸は、どれを選べばいい?

先生(女性)
ベビー用の低刺激の石鹸を選びましょう。
大人用のボディソープは、赤ちゃんにとって刺激が強いことがあります。

また、泡立てて洗うのがポイントなので、泡立てやすいものを選びましょう。最初から泡ででてくるものを使うとママ・パパも使いやすいです。

保湿剤は、どれを選べばいい?

先生(女性)
保湿力の高い、クリームタイプ・乳液タイプを選ぶのがよいでしょう。(ベビー用のもの)

さっぱりタイプは、水分が多く肌を保護してくれる油分が少ないので選ばないほうがよいでしょう。

ワセリンは使ってもいい?

先生(女性)
ワセリンを使っても問題ないでしょう。

赤ちゃんの皮膚に赤みがない場合は、ワセリンの使用のみでも十分です。
ただし、皮膚に赤みがある場合は、ワセリンの前に水分を含む化粧水やオイル、乳液(全てベビー用)をつけてから、最後に保護として塗るのがおすすめです。

洗濯洗剤は、どれを選べばいい?

先生(女性)
洗濯洗剤は、どれを選んでも問題ないでしょう。

ただし、洗剤の洗い残しがないようにしっかりとすすぎを行いましょう。

また、柔軟剤は、使用しないでよいでしょう。柔軟剤成分が衣類に残っていると刺激となり肌荒れを起こす赤ちゃんもいます。

何科を受診すればいい?

赤ちゃん 病院

先生(女性)

カサカサしている場合は、市販の保湿剤を使用してみて問題ないです。
ただし、

  • 赤みが出る
  • かゆみがある

という場合は、医療機関を受診して早めに相談しましょう。

赤みかゆみがある場合は、肌への刺激物質の侵入や炎症を起こしている可能性が高く、処方薬での治療をおすすめします。
処方薬は、医師が赤ちゃんの肌を見て決めますのでより早い回復が見込めます。

赤みやかゆみを放置すると…?

感染症が併発して「とびひ」になってしまう可能性もあります。早期に医療機関を受診しましょう。

小児科と皮膚科、どちらに行けばよいでしょうか?

先生(女性)
どちらでも構いません。皮膚の疾患が強くなってきている場合は、より専門性の高い皮膚科を受診しましょう。

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