【医師監修】2~3歳児の多動の特徴チェックリスト。いつ頃分かる?相談の目安も

【医師監修】2~3歳児の多動の特徴チェックリスト。いつ頃分かる?相談の目安も

公開日:2022-11-01 | 更新日:2022-11-02

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2~3歳児にみられる多動の子の特徴って?
いつ頃わかるの?

2~3歳児の多動チェックリスト」をお医者さんが教えてくれました。

いつわかるか、親の接し方、どこに相談すればよいかについても解説します。

武井 智昭 先生

監修者

高座渋谷つばさクリニック

院長
武井 智昭 先生

経歴

公益社団法人 日本小児科学会 小児科専門医

2002年 慶應義塾大学医学部を卒業
2002年 慶應義塾大学病院 にて小児科研修
2004年 立川共済病院勤務
2005年 平塚共済病院小児科医長として勤務
2010年 北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室勤務
2012年 横浜市内のクリニックの副院長として勤務
2017年 「なごみクリニック」の院長として勤務
2020年 「高座渋谷つばさクリニック」院長就任

【チェックリスト】2~3歳児の多動(ADHD)の特徴は?

  • いつもクネクネと動いていて落ち着きがない
  • 食事中でも他に気になることができると動き回ってしまう
  • お友達のおもちゃを取ってしまう
  • 忘れ物が多い
  • 失くし物が多い
  • 気が散りやすく集中力が続かない
  • 順番を守れない
  • 指示に従えない
  • 走ったり、登ったりしてはいけない場所(レストラン・病院など)で走る
  • 高いところに登ってしまう
  • 静かに遊ぶことができない
先生(男性)

2~3歳頃に、上記の項目から6個以上当てはまる場合には、多動性障害の可能性があります。

ただ、あくまでも可能性ということで、それだけでは多動性障害であると言い切ることはできません。

多動はいつ頃わかる?

先生(男性)
多動性障害の症状は、一般的には2~3歳頃から表れるとされています。

しかし一概に決めきることはできず、多動性障害は個人差がとても大きいので、思春期(13歳前後~18歳頃)まで分からないこともあります。

2歳ぐらいになると、自らの意思で行動することが増えてきます。そのため、その頃から、多動の症状が見え隠れし始めます。
日々一緒にいる親にしか分からない部分もあるので、気にかけてあげるようにしましょう。

多動の原因は?

先生(男性)
多動性障害の原因は、生まれつきの脳内の機能障害によるものです。
特に、行動コントロールをおこなっている前頭葉の働きが弱いとされています。

親の育て方には一切関係ありません。

多動かもしれない…どう対応すればいい?

先生(男性)

子どもの多動が疑われる場合、親御さんは、

  • きちんと褒めてあげる
  • 危ないことはしっかりと伝える
  • お友達との関わりには親が介入する

などの対応をとってあげるとよいでしょう。

きちんと褒めてあげる

先生(男性)
多動の子どもに対して親は注意することが多くなってしまいがちですが、きちんと褒めてあげることもとても大切です。

できているところ・頑張っているところなどを見つけたら、たくさん褒めてあげてください。
そうすることで、自分に自信が持てるようになります。

危ないことはしっかりと伝える

先生(男性)
多動により突発的な行動が増えがちなので、その分危険な場面も増えてきます。
車が多く走っているところや、人が多いところなどは、事故や迷子に注意が必要です。

○○くん、ここは人が多くて迷子になってしまうかもしれないから、手をつないで歩こうね」「走ると、けがして病院におとまりになっちゃうよ」など、積極的に声をかけてあげるようにしましょう。

お友達との関わりには親が介入する

先生(男性)
お友達のおもちゃを取ってしまう、順番を守れないなど、さまざまなトラブルが予想されます。
そんなときは、親が間に入り、「今〇〇ちゃんが遊んでいるから、その後に使おうね」と声をかけるなど、自分の子どももお友達も気持ちよく遊べるようにしてあげましょう。

多動の症状は、本人の成長と共に落ち着いてくる場合もあるので、過度に心配する必要はありません。
また、親の育て方には問題はありません。

心配な場合は、児童精神科・小児科で相談しましょう

先生(男性)
医療機関に相談する場合には、児童精神科・小児科を選びましょう。

また、お住いの自治体の発達支援センター、児童家庭支援センター、家庭児童相談室、療育センターなど(名称はそれぞれの地域によって異なります)でも相談することができます。

どんなことを伝えればいい?

先生(男性)
「多動性障害なのでは?」と思い相談する際には、子どもの普段の様子をなるべく詳しく伝えることが大切です。
具体的なメモや、実際に撮影しておいた動画などがあると、明確に伝わりやすくなります。

小児科を探す

多動の早期療育について

先生(男性)
多動性障害の早期療育とは、子ども自身の生きにくさを少しでも改善し、周囲の人たちとの関わり合いを良好に築いていけるように促すものです。

子ども自身が自分の行動をコントロールできるように手助けしていきます。
早い時期から適切な治療を受けることで、将来の幅を広げてあげることができます。

いつから受けられるの?

先生(男性)
一般的には幼稚園の年少さんぐらい(3~4歳児)からというところが多いです。
ただし、施設によっては2~3歳児でも受け入れてくれるところもあります。

どんな療育をおこなうの?

先生(男性)
多動性障害の早期療養では、子どもを取り巻く環境を整えていきます。
具体的には、ペアレントトレーニング(※1)やソーシャルスキルトレーニング(※2)などがあります。
※1・・・親が多動性障害の子どもへの対処法を学ぶこと
※2・・・本人が適切な行動を学んでいくこと

療育を受けたい場合はどこに相談すればいい?

先生(男性)
多動性障害の早期療育を受けたいと考えたら、まずは市区町村の発達支援センター、児童家庭支援センターなど(名称はそれぞれの地域によって異なります)に相談してみてください。
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