【医師監修】妊娠糖尿病の検査にひっかからないためにできること。食事や前日の過ごし方

妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて糖代謝異常が診断される状態のことです。

そのため、妊娠前に発症した糖尿病とは区別されます。

妊娠糖尿病になると、母体は

• 網膜症
• 腎症
• 妊娠高血圧症候群
• 羊水量異常
• 肩甲難産

などを発症することがあります。

• 形態異常
• 巨大児
• 心臓の肥大
• 低血糖
• 多血症
• 電解質異常
• 黄疸
• 胎児死亡
• 流産

などの影響があり、妊娠継続が困難になることもあります。

妊娠糖尿病になる原因としては以下が考えられます。

• 妊娠によるホルモンの影響
• 胎盤でインスリンを壊す酵素ができる
• 家族に糖尿病の方がいる
• 暴飲暴食・偏った食生活
• 日頃から運動量が少ない

• 野菜や食物繊維の摂取が少ない
• スナック菓子やファストフードなど糖質を多く摂取している
• 栄養バランスが悪い
• 運動不足になっている
• 肥満体形（BMI25以上）

などが考えられます。

家族に糖尿病の方がいる方は、遺伝により発症する可能性があります。

• 35歳以上で妊娠した
• 巨大児分娩の経験がある
• 死産の経験がある
• 先天奇形児の分娩歴がある
• 尿検査で2回以上陽性になったことがある
• 妊娠高血圧がある
• 羊水過多症がある

上記の要因に当てはまる方は、妊娠糖尿病を発症する可能性が高くなります。

食事管理をすることが大切です。

糖尿病の発症理由の多くは、血糖値が高い状態が続くことにあります。

暴飲暴食など適切な食事管理を怠っていると、高血糖の状態が続くため、妊娠糖尿病になりやすくなります。

野菜やキノコ類など、食物繊維の多いものを選んで食べるようにしましょう。

ご飯や麺類などの炭水化物を食べる前に食物繊維を食べることで、糖の吸収が穏やかになり高血糖を防ぐ効果があります。

上記のものは積極的に摂りたい栄養素です。

ただし、妊娠初期のビタミンＡの摂り過ぎは、赤ちゃんの形態異常に影響すると言われています。

レバーなら串焼き1本、鰻のかば焼きなら週に1回までが目安です。

• 前日の夕食は21時までに済ませる
• 前日の夕食はなるべく消化に良い食事にする

• お粥
• 煮込みうどん
• 野菜スープ
• 鶏ササミのサラダ
• 白身の焼き魚

など、消化に良いものにしましょう。

• お粥
• プレーンの食パン
• 水やお茶など糖分や脂肪分を含まない飲み物

などの、軽めの食事がおすすめです。

検査にひっかかってしまった場合、

• 食物繊維を多く含む食品を食事や間食に取り入れる
• 汁物や野菜から先に食べる
• 1日6回に分けて食事をする
• 寝る前の食事は控える
• 外食は控える
• 体に負担がかからない程度の運動を継続しておこなう

といった改善方法があります。