生理が2日で終わった｜着床出血の量が多いってこと？妊娠可能性は？【医師監修】

着床出血は生理予定日前後に一部の妊婦さんにみられる少量の出血です。生理と同じような時期に起こり、生理痛のような腹痛を伴うこともあるため、「この出血はどっちなんだろう」と悩む女性も少なくありません。

着床出血と過短月経、「どうやって見分ける？」

通常、着床出血は、生理より出血量が少ないです。
また、生理のようにどんどん量が増えていくこともありません。

まれに生理と間違うくらいの着床出血がある方もいますが、出血が多いのは一時的です。着床出血であれば出血量が増えることはなく、出血期間は1～3日程度です。

もうひとつの見分けポイントは「基礎体温」

上記のグラフのように、生理だった場合は、基礎体温が高温期（36.7度程度）→低温期（36.3度程度）に下がります。

ただし、妊娠している場合は、着床出血があった後も体温が高いまま（36.7度程度）であることが多いです。

そのため、妊娠初期には「体がポカポカする感じ」「頭がボーっとする」といった感覚があるという妊婦さんもいます。

「着床出血」の特徴

着床出血は、通常であれば、着床出血は「ティッシュにつく程度」「ショーツが汚れる程度」の出血です。
受精卵は子宮内膜の根を張るように着床します。このときに、子宮を傷つけて少量の出血（＝着床出血）が出ることがあります。

着床出血は、全妊娠の8～25％程度に起こるとされています。経産婦の方に多い傾向があります。

着床出血の色は、鮮血・茶色・ピンク色など様々です。

【体験談】着床出血を「生理かと思った」

そろそろ生理がくるかと思いパンティライナーをつけていた所、生理初日にあるような薄くてサラサラした感じの出血が2日くらいあった。痛みは全く感じなかった。
同じ時期に、吐き気がでたり、匂いに敏感になることがありました。
（1歳女の子と4歳女の子のママ）

生理予定日前に、おりものシートの3分の1くらいの茶色っぽい出血があり、初めは生理がきたのかと思った。しかし次の日には出血はなくなっていて、下腹部がチクチク痛むような感じが時々あった。
（妊娠中のプレママ）

初め着床出血とは気づかないくらい、普段の生理と変わらずに出血しました。しかしその後、量は増えて行かず、3日程度で終了し、後で考えると着床出血だった、といった感じでした。
（6歳の男の子と小学2年生の女の子のママ）

「過短月経」の特徴

2日以内に終わる月経を、「過短月経」といいます。
“生理が2日で終わったけど、出血量が多い”場合は、「過短月経」の可能性があります。（過短月経と同時に、総出血量が20ml以下になる過少月経を起こすこともあります。）

長く過短月経を放置すると不妊の原因となります。

「過短月経」になってしまう原因は

1. ホルモンバランスの乱れ
2. 子宮の異常

などによって発生することが多いです。

①ホルモンバランスの乱れのケース

• 生活の乱れ（睡眠不足・暴飲暴食など）
• 過剰なストレス
• ホルモンバランスが乱れる病気

など

②子宮の異常のケース

• 子宮内癒着（下腹部痛・月経痛・性交痛・排便痛など）
• 子宮内膜炎（下腹部痛・発熱・腰痛・おりものの増加・不正出血など）
• 子宮発育不全（あまり症状はでない。まれに、月経痛・過少月経など）

など

特に妊娠を希望する場合は、これらは治療が必要になります。

「がっつり生理」のような出血だったら…どっち？

“がっつり生理”みたいな出血がありました。
これは着床出血ではないのですか？

普段の生理くらいの出血があった場合、着床出血のケースはほぼ考えられません。

生理と見間違うくらいの出血が一時的にあることはまれにありますが、「着床出血の場合、生理と同じくらい出血したり、生理とのように出血量が増えていくことはない」と考えておきましょう。

妊娠しているか判断するためには

生理開始予定日から１週間待ってから、市販の妊娠検査薬で検査をしましょう。
そこで陽性反応がでたら、妊娠している可能性はかなり高いといえます。

妊娠検査薬は、生理開始予定日から7日後以降に検査すると、正確性の高い結果がでます。“薄い線”がでることがありますが、基本的に線が出ていれば陽性で、ほぼ妊娠していると考えられます。

ただし、子宮外妊娠などの異常妊娠の場合もあるので、陽性がでたら医療機関でもきちんと妊娠検査を受けてください。

フライング検査を行うと、妊娠していても陰性と判断されることも多々あります。1週間よりも前に検査ができる「早期妊娠検査薬」も売られていますが、やや正確性が落ちるといわれています。

妊娠していると「妊娠初期症状」がでるケースも

妊娠していると、様々な「妊娠初期症状」を感じる方も多いです。早い方だと、生理予定日前後から何らかの体調変化を感じる方もいます。

• 体が温かい
• 生理痛のような腹痛
• 胸が張る
• 頭が痛い
• 腰が痛い
• 胃の調子が悪い（吐き気）
• 腸の調子が悪い（下痢・便秘・おならが増える）

※妊娠初期症状は個人差が大きいです。妊娠していても「何の症状もない」という方もいるので、あくまでも目安と考えましょう。

こんな場合は病院へ！

出血が2日で終わりました。
どのような場合、病院を受診するべきでしょうか？

• 妊娠検査薬で陽性がでた
• 生理とは違う出血だと感じた
• 出血の色がいつもと違った
• 腹痛がある（※緊急性高）

という場合は、婦人科・産婦人科を受診しましょう。

妊娠している場合は、受診タイミングは、生理開始予定日から10日～14日の間がベストです。胎児や母体に異常がないか診察する必要があります。病院を必ず受診しましょう。

病気が潜んでいる場合、病状が進行すれば、手術が必要になることがあります。場合によっては、将来妊娠しにくくなる可能性もあります。

早期受診・早期治療ができれば、お薬の治療で対応できることもあります。不安なことは、早めに医師に相談するようにしましょう。

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