失敗しない手作りケーキのホイップ・デコレーションの作り方

デコレーションケーキに欠かせない材料のひとつが、生クリームです。生クリームできれいにケーキを飾りつけることを「ホイップ・デコレーション」と言います。ホイップ・デコレーションは家庭でもできますが、生クリームはケーキ作り初心者の方にとって扱いが難しい食材です。こちらでは、デコレーションに必要な道具や、家庭で行う際のコツについてお話しします。ぜひケーキ作りの参考にしてください。

まずはデコレーションの道具をそろえる！

ホイップ・デコレーションにはいくつかの専用の道具が必要です。道具が不足しているとうまく作れないので、必要なものをあらかじめ用意することをおすすめします。必要となるのは、以下のような道具です。

泡立て器

泡立て器は、生クリームの材料を混ぜ合わせる際の必須アイテムです。手動のものでも十分生クリームを作れますが、電動の泡立て器があればよりスピーディーに生クリームを完成させられます。

ゴムベラ

ゴムベラはボウルから生クリームをきれいにすくい取ったり、混ぜたりする際に便利です。値段はさまざですが100円均一でも売っているので、ない場合には購入しておきましょう。

スパテル

スパテルは日本語に訳すとヘラという意味の調理器具です。こちらはスポンジにクリームを塗るために必要です。生クリームを塗り終わったケーキを、台から離すときにも活躍します。

クールスタンド

クールスタンドはデコレーションの際にスポンジを載せて回転させることで、クリームを塗りやすくしてくれるものです。平たいお皿などでも代用できますが、こちらのほうが回転により大幅にホイップ・デコレーションが簡単になるので、おすすめです。

絞り器と口金

絞り器はクリームを絞ってケーキを飾りつけるために使います。ない場合にはクッキングシートやラップでも代用は可能ですが、頻繁に使うのであれば用意しておくのが賢明です。口金によってホイップの形を変えられるので、好みのものを選びましょう。

生クリームとナッペのコツ

ホイップ・デコレーションには、生クリーム作りの後に「ナッペ」と呼ばれるクリームを塗る行程が必要です。生クリーム作りは混ぜるだけ、ナッペは生クリームを塗っていくだけ、と考えているだけでは、美しいデコレーションケーキにはなりません。ふたつの作業を家庭で行うためのコツをご紹介します。

生クリーム作りのコツ

生クリームを扱うときは用途に合わせて固さを変えることが重要です。混ぜ具合によってクリームの固さを調節しましょう。また、生クリームを混ぜている最中は、状態を頻繁に確認してください。
生クリームをケーキ全体に塗るときは「七分立て」と呼ばれる状態にします。目安は泡立て器をクリームから引き抜いても、角が立たない程度の固さです。デコレーションに使う場合には、七分立てよりも少し固い「八分立て」の状態にします。八分立てでは、泡立て器を持ち上げると角が立ちます。

ナッペのコツ

ナッペは下塗り、本塗りの二段階に分けて行いましょう。下塗りと本塗りの間には、一度冷蔵庫でケーキを休ませてください。ナッペは塗るというよりも削るイメージの作業です。多めにとった生クリームをケーキに載せて、あまったクリームはスパテルで削って伸ばし、平らにならしていきましょう。

デコレーションが失敗しやすくなるポイント

上述したようなコツを意識しても、一般の方にとってホイップ・デコレーションは簡単ではありません。どうしても失敗してしまう方は、以下のようなポイントに気をつけてください。

生クリームの温度は上がりすぎていないか？

生クリームは温度変化に注意しなければいけない食材です。温度が高いと生クリームが分離しやすくなりますので、常に温度上昇に気を配る必要があります。生クリームは直前まで冷蔵庫で保存し、生クリームを混ぜるためのボウルは氷水を入れた一回り大きいボウルの中に入れて冷やしておくのが基本です。温度の上がりやすい夏場には、とくに注意が必要です。

生クリームには何度も触らない

生クリームを混ぜすぎると「ボソボソ」とした質感になったり、分離が起きたりします。そのため、ナッペやデコレーションの際、生クリームに何度も刺激を与えるのは禁物です。ケーキ屋さんは生クリームを不用意に混ぜることはせず、手早くホイップ・デコレーションを終わらせています。家庭でホイップ・デコレーションを行う場合も、「生クリームには何度も触らない」という点を意識しておきましょう。

まとめ

ホイップ・デコレーションは本来、ケーキ屋さんが行う専門的な作業です。慣れないうちは、思うような仕上がりにならないこともあるでしょう。それでも、こちらでご紹介したようなポイントを意識して、何度も繰り返していくうちにクオリティは上がっていくはずです。あきらめずにデコレーションケーキ作りに挑戦してみてください。