【生後3ヶ月】赤ちゃんの体重が増えない！増えないときはどうすれば？

公開日:2022-02-25 | 更新日:2022-09-07

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3ヶ月の赤ちゃんの体重が増えない…
なぜ？どうしたら増える？

生後3ヶ月の赤ちゃんの体重について、お医者さんに聞きました。
体重が増えない原因や対処法、小児科に相談する目安についても解説します。

経歴

公益社団法人日本小児科学会　小児科専門医

2002年　慶應義塾大学医学部を卒業
2002年　慶應義塾大学病院にて小児科研修
2004年　立川共済病院勤務
2005年　平塚共済病院小児科医長として勤務
2010年　北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室勤務
2012年　横浜市内のクリニックの副院長として勤務
2017年　「なごみクリニック」の院長として勤務
2020年　「高座渋谷つばさクリニック」院長就任

生後3ヶ月「体重が増えない」大丈夫？
原因①　母乳不足
原因②　下痢、嘔吐
原因③　先天性心疾患
お医者さんに相談する目安

生後3ヶ月「体重が増えない」大丈夫？

生後3ヶ月になりますが体重が増えません…大丈夫なのでしょうか？

生後３ヶ月ごろは、今までぐんぐん増えていた体重増加が緩やかになる頃です。産まれた時から３ヶ月間で２倍近くまで増えていた体重は、この月あたりから、月に600グラム程度しか増えなくなります。

成長曲線に沿って、その子なりに少しずつでも体重が増えていたら、基本的に問題ありません。しかし、体重増加が全くないという赤ちゃんは少し心配があります。

問題ないケース	運動量が多い哺乳がしっかりとできている
心配すべきケース	母乳が足りていない下痢・嘔吐が続く先天性心疾患（心室中隔欠損症など）による心不全・呼吸困難など

体重が増えないときに「問題のないケース」

「運動量が多い」「哺乳がしっかりとできている」赤ちゃんは、代謝も良好で、体重増加が増えにくい場合があります。

手足をよく動かす
寝返りを打とうとする
頻繁に首を持ち上げようとする

など、「活発に体を動かすのが好き」という性質を持っている場合は、体重増加がなくても問題ありません。

体重が増えないときに「心配なケース」

反対に体重が増えない原因として「心配なケース」に

母乳不足
下痢、嘔吐
先天性心疾患（心室中隔欠損症など）による心不全、呼吸困難

があります。

原因①　母乳不足

生後3ヶ月ごろは、赤ちゃんが１回の授乳である程度の量を飲めるようになってくるので授乳回数が落ち着いてくる時期です。しかし、母乳が足りていない赤ちゃんは、頻繁におっぱいを欲しがります。

「体重増加がない」というのにプラスして、「授乳回数が多い」という場合は母乳不足の疑いがあります。また、母乳を嫌いになってしまって量を飲まなくなる赤ちゃんもいます。

親は、どう対処すればいい？

ミルクを足したり、早い時期から離乳食を与えてみましょう。

原因②　下痢、嘔吐

赤ちゃんは頻繁に下痢や嘔吐をします。
ただし、体重が増えない（減っている）期間に下痢や嘔吐を繰り返し起こしている場合は、何らかの病気の影響を受けている疑いがあります。

この場合、「あまり母乳やミルクを欲しがらない」「飲んでもすぐに同等の量を吐き戻す」「下痢をしてしまう」などの症状がでる子もいます。

親は、どう対処すればいい？

風邪やウイルス性の胃腸炎などに感染をしていないか、小児科で診察を受けましょう。

それ以外にも何らかの体調不良・病気などが関わっている可能性もあります。自己判断で放置しないようにしましょう。

原因③　先天性心疾患

「先天性心疾患」とは生まれつきの心臓の病気の総称を指します。

先天性心疾患で最も多くみられる病気のひとつに「心室中隔欠損症（しんしつちゅうかくけっそんしょう）」があります。心臓の中の壁に穴が開いている病気で、この穴が大きいほど、血液の循環（肺が特に）が多くなるため、多呼吸・頻脈・哺乳低下に加えて多汗・体重増加不良を引き起こします。

この病気にかかっている赤ちゃんには