0歳～1歳｜赤ちゃんのゼーゼー呼吸は風邪？喘息？大丈夫？病院行くべき？

赤ちゃんがゼーゼー呼吸している…。
どうしたの？どう対処してあげるのが正しい？

お医者さんが赤ちゃんのゼーゼー呼吸の対処法を解説します。
「安静にしていれば大丈夫？それとも病院にいくべき？」といった疑問にも答えます。

監修者

高座渋谷つばさクリニック

院長
武井 智昭 先生

経歴

公益社団法人 日本小児科学会　小児科専門医

2002年　慶應義塾大学医学部を卒業
2002年　慶應義塾大学病院 にて小児科研修
2004年　立川共済病院勤務
2005年　平塚共済病院小児科医長として勤務
2010年　北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室勤務
2012年　横浜市内のクリニックの副院長として勤務
2017年　「なごみクリニック」の院長として勤務
2020年　「高座渋谷つばさクリニック」院長就任

ゼーゼー呼吸をしたら、この5項目をチェック！

風邪が悪化すると、気管支炎や肺炎を発症します。熱は定期的に測り、高くなっていないか確認してください。

また、呼吸状態が悪い・熱が続いていると脱水症状が進み重症化する場合があります。小さな赤ちゃんには、ただの風邪でも水分補給が重要です。

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喘息（ぜいめい）の呼吸の特徴

喘息の喘鳴は、痰がらみの咳とどう違いますか？

「喘鳴」の場合は、気管支が炎症で狭くなっているので、息を吐き出しにくくなります。

• 呼吸の息を吐くときにゼーゼーと音がする
• 息を吐く時間の方が、息を吸う時間に比べ長い

といった特徴がみられます。

風邪？それとも何かの病気？

「安静にしていれば問題ない」のか、それとも「病院に行くべき病気」なのか、どう判断すればいいでしょうか？

次のような症状が出ている場合は、風邪以外の病気の可能性があります。

• 40度以上の発熱（生後3ヶ月未満は38度以上）
• 体が腫れている
• 下痢、便秘といった症状がないか
• おしっこは出ない（少ない）
• 水分をとれない（脱水症状がでている）
• 発疹が出ている（手足・腹部・背中・口の中など）

どんな病気の可能性があるの？

ゼーゼー呼吸の代表的な原因として

1. 気管支炎
2. 肺炎
3. クループ症候群
4. 乳児喘息

が考えられます。

次から、それぞれの特徴と対処法を解説します。

1.気管支炎

風邪症状はおさまったのに、咳が続いている・呼吸を苦しそうにしている場合は、気管支炎の可能性があります。

お家でのケア方法

温かい部屋で安静にして過ごしましょう。また、水分補給と栄養補給をしましょう。

気管支炎になると症状は数日〜数週間続きます。
咳が止まらないので、息が苦しそう・眠れないといった症状があるときは、病院を受診しましょう。

2. 肺炎

風邪に似ていますが、症状は重いです。
息切れや激しい咳、水分がとれない、といった症状が出ます。

悪化すると、呼吸をするときにヒューヒューやゼーゼーという喘鳴を伴うようになります。ウイルス・細菌によって発症します。

お家でのケア方法

赤ちゃんの肺炎は、入院治療が必要となります。

早い段階で治療を開始できるように赤ちゃんの体調に異常がないか親御さんがよく観察しましょう。

3.クループ症候群

呼吸困難と犬の遠吠えのような咳（ケンケン咳）が特徴です。

高熱を伴う場合は重症化する危険があります。
ウイルスや細菌感染が主な原因です。寒暖差やアレルギーが原因となることもあります。

お家でのケア方法

夜にひどくなることが多いので、夜間に異常がないか観察してください。

• 呼吸できないような強い咳が続く
• 呼吸困難を起こしている
• ぐったりしている
• 40度以上の発熱がある

以上のような症状があれば、すぐ病院を受診してください。

4. 乳児喘息

日中は問題なくても、夜に呼吸が荒くなり、苦しそうに息をする場合が多いです。

家族がアレルギー体質を持っていたり、ダニ・ホコリ・タバコに触れる環境が近くにあったりすると発症しやすくなります。

お家でのケア方法

寝室や寝具を清潔にしましょう。
タバコを赤ちゃんの近くで吸うのはやめましょう。

• 息を吐くときにヒューヒューゼーゼーという喘鳴がして、息苦しそう
• 母乳やミルクを飲まない
• 咳で眠れない
• 顔色が悪い
• 機嫌が悪い状態が続く
• 咳き込んで嘔吐する

などといった場合は、病院へ行きましょう。

急患診療を受けるべきケース

• ぐったりしている
• 息をしていない
• 顔色が悪く息が浅い、呼吸の回数が早い、全身を使った呼吸をしている

といった場合は、急患診療を受診しましょう。

息苦しそうにしていた後は、変化がないかよく観察をしましょう。

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