知っ得！デコレーションケーキの号数と食べる人数のまめ知識

一般的なケーキのサイズ表記には、「号」が使われています。しかし、この「号」について、具体的にどの程度の大きさなのか、1号が何人分に相当するのかといった詳しい情報はあまり知られていません。こちらでは、「号」の詳細についてお話しします。

デコレーションケーキの号数・人数の目安

デコレーションケーキのサイズは、食べるに人数に合わせて選ぶのが通常です。ひとりが食べる量には個人差がありますが、人数に応じて目安となる号数が決まっています。パーティーなどでデコレーションケーキを出すときには、以下でご紹介する目安を参考にしてください。

号数ごとの人数の目安

ケーキ屋さんでは一般的に、4号から8号のサイズのケーキを取り扱っています。それぞれの人数の目安は、以下のとおりです。

こちらはあくまで目安です。パーティーの参加者にケーキが好きな方がいる場合は、随時号数がひとつ上のケーキを用意するなど、調節してください。

9号以上のサイズもある

9号以上の号数も、サイズとしては存在します。9号以上のサイズは、16人以上の「パーティー用」として作られるのが一般的です。取り扱っているかどうかはケーキ屋さん次第なので、大規模なパーティーで大きなケーキが必要なときはあらかじめ確認しておくようにしましょう。

号数ごとの直径の大きさ

号数ごとに目安となる人数が設定されている一方で、「号」には、正確な大きさが定められています。号数の正確な大きさが知りたい方のために、号数ごとの直径の大きさについてお話します。

号数ごとの直径

号数ごとの直径は、以下のとおりです。

直径がわからない場合は号数×3cm

号数に応じた直径は、不規則に決まっているわけではありません。1号あたり直径3cmの寸法となっています。つまり、号数から直径を求めたい場合は、「号数×3cm」という計算式が当てはめられます。ケーキをお皿に載せて用意する場合などは、号数から直径を計算しておくとよいでしょう。

センチ(cm)ではなく号数を使う理由

号数はcmに換算できます。それなのになぜデコレーションケーキのサイズには、私たちになじみのあるセンチ（cm）ではなく「号」が使われているのでしょうか。それには以下のような理由があります。

「号」は「尺貫法」に由来している

「号数」でケーキのサイズを表す文化は、「尺貫法」に由来しています。「尺貫法」とは、中国から伝わった長さと重さを表すルールです。「尺」を長さ、「貫」を重さの単位としています。
1尺の10分1の長さとして使われていたのが、「寸」という単位です。寸の長さは約3cmであり、現在のケーキのサイズである1号あたりの直径と一致します。つまり、一寸の長さが、日本におけるケーキの直径になっているということです。

尺貫法がたどってきた背景

現在、尺貫法は1958年に定められた計量法の法律によって、商売の取引・証明などでの使用を禁止されています。現在は国際単位であるメートル（m）やグラム（g）などを使用するのが一般的です。そのため、私たちが日常生活で、尺や貫などの単位を目にすることはあまりありません。
尺貫法から現在のメートル法へと移行された際には、建築や不動産などのさまざまな産業で問題が起きました。とりわけ、使っていた尺貫法の表記ができなくなったことによる職人たちの混乱は大きかったと言われています。このような問題から、それまで厳しく取り締まられていた尺貫法の例外的な使用が認められました。そのため、一部では現在も非公式な形で尺貫法が使われているのです。

ケーキの号数はなぜ尺貫法？

では、なぜケーキのサイズはこの尺貫法由来になっているのでしょうか？　上述したとおり、一部の産業では尺貫法が非公式な形で現在も使われています。実は、ケーキを焼く道具を作る製造業も、そうした産業のひとつです。
具体的には、ケーキの型が、現在も尺貫法の規格で設計されています。ただ、法律上の関係から、「寸」を使うことはできません。代わりに使われているのが、「号」なのです。つまり、「号」は、尺貫法のなごりと考えることができます。

まとめ

いかかでしょうか。普段、何気なく食べているケーキのサイズにも、ルールや歴史があることがわかったはずです。人数ごとの号数の目安を覚えておけば、パーティーで用意するケーキのサイズに迷うことはありません。12人以上の大規模なパーティーには、9号以上のケーキを用意するのがおすすめです。ケーキ屋さんによって提供するケーキのサイズを制限している場合がありますので、パーティーの際には前もって確認しておくようにしましょう。お皿を用意する際は、「号数×3cm」で、お皿のサイズを求めてください。